コート・デ・バール Cote des Bar

注目されつつあるシャンパーニュの小規模生産地区

コート・デ・バールはシャンパーニュの南東、オーブ県の古都トロワの南に広がる地区である。ぶどう畑は標高90~300メートルの高さに位置し、緩やかな斜面も急斜面もある日照に恵まれた水はけの良い場所にある。ピノ・ノワールの生産が盛んで全栽培面積の8割を占める。また白亜の石灰質の土壌から生まれる高品質なシャルドネも栽培されている。

他のシャンパーニュの生産地区からかなり離れた南に孤立していることから、かつてこの地区で造られたものはシャンパーニュと呼べないとされ、生産者たちから暴動が起こったことも(1911年)。現在でもまだまだ他のシャンパーニュの生産地区ほど有名ではないが、比較的安価で高品質なシャンパーニュを生み出す産地として注目されつつある。小さなワイナリーが多いのもこの地区の特徴。

コート・デ・バールの代表的な生産者

ドラピエDrappie

1808年創立の家族経営のワイナリー。1989年からビオディナミ(無農薬有機農法)を開始している。ピノ・ノワールを主体とするふくよかな味わいが人気で、「果実そのものを感じさせるシャンパーニュを造る」がモットー。ドサージュ(加糖)の少なさもドラピエの特徴のひとつ。

フルーリー・ペール・エ・フィスFleury Pere&Fils

3代続く家族経営のメゾン。設立は1895年。1970年からビオディナミによるぶどう栽培を開始、シャンパーニュ地方のビオディナミの先駆者とされている。シャンパーニュ地区の中でも南端の飛び地であるコート・デ・バールの特性を生かし、白ワインのような熟成を感じさせるシャンパーニュが特徴。

クリスチャン・エティエンヌChristian Etienne

1970年に設立。現在3つの村に約9.5ヘクタールの畑を所有しているレコルタン・マニュピュラン。ピノ・ノワールを主体とした造りで、エレガントさと繊細さを持たせるためシャルドネをブレンドしている。伝統的な造りがこの生産者の特徴で、キュベ・トラディションで約2~3年、上級キュベで10年近く地下のカーヴで保管するなどこだわりの造りを行っている。近年コンクールでも賞を多数獲得するなどその実力が認められ、今後に注目され始めている。