グリニャン・レ・ザデマール Grignan-Les Adhemar

品質向上中のカジュアルワイン

グリニャン・レ・ザデマールは、ローヌ南部の最北端で、コート・デュ・ヴィヴァレとローヌ川を挟んだ対岸に位置する広大なAOC。栽培面積は約1630ヘクタールで、21の村からなる。気候は、夏は暑く冬は寒い大陸性気候と温暖な地中海性気候が入れ替わる。かつてフィロキセラの被害によりぶどう畑が壊滅したが、1950年代に再興。1964年にVDQS(AOCより格下の原産地名称上質指定ワイン)に指定され、1973年にAOCに昇格、現在も品質が向上中のカジュアルワインと言える。

コトー・デュ・トリカスタンから名称変更

このAOCは、かつてはコトー・デュ・トリカスタンCotes du TricastinというAOCであった。しかし2008年7月にトリカスタン原発事故が起こったことが原因で、2010年6月から現在のグリニャン・レ・ザデマールという新しいAOC名に名称変更された。

グルナッシュ、シラーがメインの赤ワイン

生産されるワインは赤、白、ロゼだが、ほとんどが赤で全生産量の約85%を占める。使用品種はグルナッシュ、シラーをメインに、サンソー、カリニャン、ムールヴェードルなど全部で9種の品種が認められている。AOCコート・デュ・ローヌと同じように、若いうちに楽しむ気軽なワインで熟成にはあまり向かない。ワイン初心者でも飲みやすいバランスの良さも特徴的。イチゴジャムやサクランボの香り、豊かな果実味としなやかなタンニンが広がる味わい。

フレッシュな味わいの白ワインも

白ワインはグルナッシュ・ブラン、クレレットなどから造られ、赤と同じく比較的軽めの、フレッシュな味わい。ロゼワインはグルナッシュ、シラーを主要品種として使用する。

なお、グリニャン・レ・ザデマールは黒トリュフの名産地。フランスの生産量のほぼ8割が造られている。