タヴェルTavel

ルイ14世が愛した辛口ロゼワイン

タヴェルはローヌ南部、ローヌ川の右岸にあり、川を挟んでシャトーヌフ・デュ・パプが対岸に位置する。ぶどう畑は砂地や石灰質の丘陵に広がっている。栽培面積は約950ヘクタール。かつてはフィロキセラの被害で荒廃したが、第二次大戦後のロゼワインブームとアメリカ市場の出現によって回復した。

ロゼワインのみのAOC

このAOCは赤も白も造っておらず、ロゼワインのみ。グナルッシュを主体とし、他にサンソー、シラー、カリニャン、ムールヴェードル、ブールブラン、クレレット、ピクプールなどを混醸する。AOC認定は1936年で、フランスのロゼのAOC産地の中では最も早く認定された。

特徴とぶどうの種類

アンジューとともにフランスを代表するロゼワイン

ロワールのアンジューとともにフランスを代表するロゼワインであるが、その味わいは対照的。アンジューはやや甘口で軽さのあるタイプだが、タヴェルは辛口で、アルコール度数も高めのしっかりとしたボディが特徴的。ロゼワインとしてはふくよかなタイプと言える。また、ほとんどのロゼワインは熟成に向かない早飲みタイプだが、タヴェルの場合は5~6年、長いものになると10~15年熟成するポテンシャルのあるものもある。

中華料理との相性が良い

外観はオレンジ色が混じったきれいなサーモンピンクで、熟したフルーツ、すもも、さくらんぼがフルーティーに香る。赤ワインに近いコクが感じられるため、魚料理だけではなく肉料理にも合う。特に中華料理との相性は最高で、パリの中華料理店にはかなりの確率でタヴェルが用意されていると言う。

ルイ14世、ヘミングウェイにも愛飲されたタヴェル

タヴェルのロゼワインは多数の著名人にも愛された。ルイ14世がベルサイユ宮殿の御用達にしていたことは有名である。また、ヘミングウェイにもこよなく愛され、遺作の「エデンの園」の中でタヴェルについて「恋人たちには素敵なワイン」と一文が遺されている。