ヴァンソーブル Vinsobres

異例の出世、赤ワインのAOC

ヴァンソーブルはローヌ南部の北東に位置するAOC。ラストーの北にあり、ぶどう畑は丘陵の日照に恵まれた斜面に広がっている。基本的には暑い地中海性気候であるが、標高が高く、アルプスからの冷涼な風や冬場のミストラルを激しく受ける。この風が1年中畑を常に通り抜けているため、ぶどうは病害から守られ、多量の酸を蓄える。

土壌粘土質で石が多く、この石が日中の暑さを蓄えるためぶどうが早く熟し凝縮する。かつてはオリーブ栽培でも栄えていたが、1950年代に霜枯れで畑が絶滅、以降はぶどう栽培に専念している。栽培面積は約420ヘクタール。

2006年認定の新しいAOC

ヴァンソーブルは2006年に認定された比較的新しいAOC。もともとはAOCコート・デュ・ローヌに指定されていたがその後AOCコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュに昇格、さらに2006年に単独AOCを獲得した異例の出世のアペラシオンである。

特徴とぶどうの種類

グルナッシュ主体のエレガントな赤ワインが特徴

生産されるワインは赤のみ。品種はグルナッシュを50%以上、シラー、ムールヴェードルを合わせて25%以上使用することが義務付けられている。外観は紫がかった光沢がある濃い色調。香りからはスミレ、燻製肉、ブラックベリー、ブーケガルニなどが感じられる。味わいは力強く凝縮感があるが、タンニンがなめらかでエレガント。他のローヌ南部の赤ワインにありがちな重さは少なく、爽やかな酸を感じさせる。相性料理は鳩のロースト、赤身肉蒸し煮、子羊、チーズなど。